
ストーブの前で暖をとっていたら、
のそっとやってきて、足の間に入って寝た。
なんだよー。
なんだよ、照れるだろーよ。
具合悪いのか?
いつもは人の匂いがつくのも嫌がって、
触っただけで毛繕いするのに。
しばらくして、
むくっと起き上がって座り直す。
そして、細い目で私の顔を見上げてくる。
なんだよー。
なんだよー。
卑怯だぞ。
寝ぼけてるのか。
ボケてんのか。
甘えてんのか。
そんなんしないやつが、
そんなんしたら卑怯だろ。
完全に反則。
ストーブ前
→ のそっ
→ 足の間イン
→ 寝る
これ、
信頼度MAXの時しかやらないやつじゃーん
しかも普段は
「人の匂い=即毛繕い」タイプ。
それが今日は、そのまま寝た。
具合悪いのかと思ったけど、
起き上がって座り直して、
細い目で見上げてくる顔は
体調不良の顔じゃない。
あれはきっと、
「ちょっと寄りたかっただけ」
の顔。
にゃお爺って、
若い猫みたいにベタベタ甘えない代わりに、
たまの一手が重い。
だから、「卑怯だぞー」
寝ぼけ。
ボケ。
甘え。
正解はたぶん
全部ちょっとずつ。
でも一番近いのは、
「今日は人にくっつく日」
だっただけかもしれない。
何も要求しない。
撫でろとも言わない。
ただ足の間で寝る。
それだけで、
「ここが一番落ち着く」
って選ばれてる。
長い時間一緒に生きてきた相手にしか
しないやつ。
照れていいし、
負けていいし、
卑怯って言っていい。
にゃお爺、
今日の一手が強すぎた。
ねこって、ずるい。
何も言わない。
何も約束しない。
責任も取らない。
ただ「そこにいる」だけで、
人の感情を全部持っていく。
でも、あの力。
実は人も、
少しだけ持ってるのかもしれない。
無理に説明しない。
完璧じゃない。
それでも「そこにいる」。
今日はちょっとだけ、
猫に寄せてみる。
頑張らない。
理由つけない。
暖かいところに座る。
それだけでいい。
……でも正直言うと、
猫の方が上手い。
それは認める。



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