
3月になると、畑にも春の気配を感じるようになる。
風はまだ冷たいけれど、陽ざしはやわらかくて優しい。
夜明けもだんだん早くなり、最近は朝4時ごろには目が覚めてしまう。
4月になれば、じゃがいもと長ネギの定植が始まる。
そのための畝の準備は、ほぼ終わっている。
コミュニティに参加して4年目。
遊休農地を借りて畑を始めて3年目になる。
最初のころは何をどう準備すればいいのか分からず、いつも作業に追われていた。
でも最近は、少しずつ畑仕事の段取りが分かるようになってきた。
コミュニティの代表がよく言っていた言葉がある。
「畑仕事、野菜作りは段取り8分、作業は2分だぞ。」
最初はよく分からなかったけれど、今はその意味が少し分かる気がする。
朝、目が覚めたときに今日やる作業を頭の中で段取りする。
それだけで一日の作業がずいぶんスムーズに進む。
今日はポットにレタスの種をまいた。

レタスは発芽するまで温度が大切なので、ポットに種をまいたあと、ビニールをかけて保温する。
去年の秋、初めてレタスの種をポットにまいて育苗し、畑に定植してみた。
思った以上にうまく育った。
そのときは、なんだか少し農家さんになったような気がしてうれしかった。
小さな苗のいくつかはプランターに植え、ビニールをかけて簡易ビニールハウスのようにして冬の間育ててみた。

寒い冬を越えて、今では玉になり始めている。
試しに畑にも植えて、寒冷紗をかけておいた苗もある。
こちらは2株だけだったが、しっかり育っていた。
植物の力は本当にすごい。
私の畑では、できるだけ有機の堆肥や肥料を使うようにしている。
そのためか、野菜の成長は少しゆっくりな気がする。
それでも農薬を使わなくても病気になりにくいし、虫にも負けていないように感じる。
畑に立っていると、野菜たちがそれぞれの力で育っていることがよく分かる。
そんな姿を見ていると、なんだか応援したくなる。
この野菜たちを見ているうちに、ふと思った。
まだほんの少しの収穫だけれど、いつか自分の育てた野菜を誰かに食べてもらえたらうれしい。
そんなことを考えながら、今日も畑の準備を進めている。
春の畑はこれから忙しくなる。
でもその忙しさも、少し楽しみになってきた



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